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シナリオプランニングの手法にだけとらわれない【Stylish Ideaメールマガジン vol.134】

※イノベーション組織を作るためのアイデアを届けるStylish Ideaメールマガジンに掲載したコラムのバックナンバーです。最新のコラムをお読みになりたい方は、こちらからご購読ください。

シナリオプランニングの手法にだけとらわれない

シナリオプランニングでは、外部環境要因を洗い出して、それを不確実性と影響度という軸で分類するステップがあります。

今回のコラムで取り上げたいのは、影響度の見極め方です。

大まかに言えば、影響度での分類をするステップでは、ある外部環境要因が与える影響の大小を判断する作業を行います。

例えば「人工知能の進化」という要因の場合、人工知能が進化することによってもたらされる影響は大きいのか、小さいのかを考えます。

このステップは、その後のシナリオの軸を決める重要な部分です。

そのため、各外部環境要因の影響度をどのように判断するか、なかなか頭を悩ませるところです。

実際の場で、この部分で頭を悩ませる状態になると

「じゃあ、こういう場合を影響度大として、こういう場合は小にすることに決めよう」

として、なんらかの基準のようなものを決めようとしてしまうことが少なくありません。

しかし、このやり方は良くありません。

なぜなら、その決まり自体が、今のものの見方に引きずられてしまっている場合が多いため、未来のシナリオを描くにはふさわしくありません。

またそのような決まりで、すべての要因を同じように判断できることは、まずありません。

それでは、どうすればいいのでしょうか。

その答えは「シナリオテーマに立ち返る」ことです。

シナリオテーマとは、シナリオプランニングの取り組みをやる一番最初に決めるテーマで、シナリオを考えていく視点を定めるものです。

このシナリオテーマに立ち返り、それを元に影響度の大小を考えていきます。

このようなシナリオテーマの役割を考えると、テーマの設定がとても大切なことがわかります。

「良い」シナリオテーマにするためには、まずステークホルダーなどにヒアリングをし、置かれている環境がどうなっているのか、その中で何が気になっているのかなどをなるべく幅広く理解します。

その上で、そのような情報を元にしてシナリオテーマを決めていきます。

ただし、シナリオテーマを決めれば終わりというわけではなく、そのテーマにした経緯や理由、意図などを説明し、特にシナリオの作成にかかわる人に納得してもらうことも非常に重要なのです。

ここまですることで、影響度を見極める際に参考となるシナリオテーマが完成するのです。

ここでのポイントは、シナリオを作成する過程で何か困ったことが起きた場合、進め方などの手法の部分をどうにかすることで乗り切ろうとしてしまいます。

しかし、そのような状況に陥ってしまう時、手法の問題ではなく、そもそもの設定などに課題があることが少なくありません。

これはシナリオプランニングに限りませんが、何かを進めている時に課題にぶつかった時、目の前の手法だけをどうにかするのではなく、一段視点を上げてみることも大切です。

そうすることによって、より抜本的な解決のヒントが見つかる可能性が高まります。

◆参考セミナー◆
⇒ 手法の説明にとどまらず、組織での実践方法についても紹介していきます。
公開セミナー日程 | 株式会社スタイリッシュ・アイデア

読んでる本「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」

今年になってから始めたオンライン講座である対話読書会もなんとか2回を終えて、いよいよ今月で3回目になります。

いま読んでいるのは今回の課題本である、これ。

・『未来を変えるためにほんとうに必要なこと―最善の道を見出す技術』

アダム・カヘンというとシナリオプランニングのこの本もよく知られています。

・『社会変革のシナリオ・プランニング』

もちろん、シナリオプランニングの本も良いですが、手法に限らず、より広く「変化の起こし方」を考えるために最適な一冊です。

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