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どの範囲で自社を見ているのか?【Stylish Ideaメールマガジン vol.196】

※イノベーション組織を作るためのアイデアを届けるStylish Ideaメールマガジンに掲載したコラムのバックナンバーです。最新のコラムをお読みになりたい方は、こちらからご購読ください。

どの範囲で自社を見ているのか?

シナリオプランニングのワークショップでは、ファシリテーターとして、グループワークのいろいろな要素を見ています。

その中でもグループワークで出ている内容に絞り込むと、よく気にしているのは

この人は、どういう範囲で自分たちをとらえているのだろうか?

ということ。

わかりやすいところで説明をすると、自社の競争環境を見ている範囲がどうかはファシリテーターとして気になるところです。

話しを単純化すると、自社の競争環境をいわゆる「業界」の中だけで見ていては危険です。それはあくまでも提供者側の視点だからです。

例えば、

「マクドナルドの競合はどこですか?」

という質問を自分がマクドナルドの社員という想定でされた場合、おそらく有名なハンバーガーチェーンの名前があがるでしょう。

しかし、あなたが手軽にランチを取れるお店を探しているビジネスパーソンの立場で考えた場合、出てくる競合の名前はまったく違ったものになってくるはずです。

おそらく出てくるのは、

・近場にあるラーメン屋
・近場にある牛丼チェーン
・近場にあるコンビニエンスストア

などが出てくるかもしれませんし、もしかすると「食べない」という選択肢も出てくるかもしれません。

このように昼休みになると当たり前のように自分がしている頭の使い方も、なぜか「会議室で事業を考える」という状況に置かれると、急に凝り固まってしまいます。

ワークショップ中にこのような場面に出くわした場合は、一度、その手を止めてもらい、自分たちの事業を取り巻くステークホルダーを出してもらいます。

(そもそも、こういう状況にならないように、最初からステークホルダーを考えるための時間を取ることももちろんあります)

前回のメールマガジンで紹介した時間と空間の話しで言えば、

マネジメントにおける「空間」と「時間」【Stylish Ideaメールマガジン vol.195】

さまざまなステークホルダーの立場に立って自社の状況を見るというのは、いわば自分が立っている「空間」を変えてみることと言っても良いかもしれません。

このようにシナリオプランニングを実践する際は、単に時間を先に延ばして考えるだけではなく、考える範囲を切り換えるためのあらゆる工夫をしていくことで、自分たちの見ている世界を広げていく機会をつくっていくのです。

◆参考セミナー◆
⇒ まずは自分のテーマでシナリオを作ることをとおして見ている世界を広げていきます。
公開セミナー日程 | 株式会社スタイリッシュ・アイデア

読んでる本「キャズム Ver.2」

2002年に出てから多くの人に読み継がれているマーケティングの名著の新版。

『キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論』

本書を読んだことがない人でも、新商品や新サービスを広げていくための検討をする際によく出てくる「キャズム」という言葉を聞いたことがある人は多いはず。

自分自身も、最初の版を何度も何度も読み返して、知識として学ぶだけではなくて、自分の会社にいろいろな形で応用してきました。

今回、改めて自社、そしてもう1社代表を務めるJSPC(シナリオプランナー協会)の今後の展開を考えるため増補改訂版を読みました。

テクノロジー関連の本で悩ましいのは、事例がどんどん古くなってしまっていくこと。

増補改訂版では、事例がかなりアップデートされ(それでもすでに古く感じるものもありますが)、現代の環境に引きつけて読みやすくなりました。

こういうアップデートができるのは、この理論が普遍性がある証拠でもありますね。

ジェフリー・ムーア自身も書いているように、この考え方はテクノロジー以外にも応用できます。

何度読んでも学ぶところがあるという本当の名著ですね。

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