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見たくないことこそ見る【Stylish Ideaニューズレター vol.4】

※イノベーション組織を作るためのアイデアを届けるStylish Ideaメールマガジンに掲載したコラムのバックナンバーです。最新のコラムをお読みになりたい方は、こちらからご購読ください。

見たくないことこそ見る

◆未来を思考するための頭の使い方
前回のアイデアノート003では「未来を見据える態度」というテーマでシナリオ・プランニングをはじめとする未来学の話しをまとめました。

・アイデアノート003「未来を見据える態度」
https://www.stylishidea.co.jp/2013/06/13/attitude_for_future/

シナリオ・プランニングはすばらしいツールですが、実際の使い方となると、このニューズレター上に簡単にまとめられるようなものではなく、実際に手を動かして自分でシナリオを描きながら、その使い方を体感していく必要があります。

株式会社スタイリッシュ・アイデアのサービスとして、そういう機会を提供できればと思っていますが、ここでは、そのために必要な「頭の使い方」について考えてみたいと思います。

◆未来を思考するための3つの力
以前からシナリオ・プランニングを積極的に活用されている西村行功氏が、個人のテーマをベースにシナリオ・プランニングを解説している『先が見えない時代の「10年後の自分」を考える技術』という本があります。

・『先が見えない時代の「10年後の自分」を考える技術』

この中で、未来を思考するために必要な力として、次の3つが挙げられています。(表記は一部修正)

1.つながり思考力(モノゴトをつなげて考える)
2.先読み力(つながりをもとに未来を思考する)
3.一歩を踏み出す行動力(修正を前提に決断する)

◆フレームワークにおぼれない
3つのうちの1つめの「つながり思考力」は、アイデアノートの第1回でも紹介したシステム思考の考え方をベースとしています。

・アイデアノート001「システムをつかむ」
https://www.stylishidea.co.jp/2013/05/29/ideanote001_systemthinking/

それを踏まえ、つながり思考力を鍛えるためには、

ア.典型的なパターンを把握し、現状をパターンとして把握する
イ.時代感覚を養う
ウ.歴史から学ぶ

という3つの視点を紹介しています。

世の中にさまざまなフレームワークと呼ばれるものが出ています。古くは3Cや4Pなどにはじまり、最近ではビジネスモデルを考えるために活用されている「ビジネスモデル・キャンバス」なども、それに該当するかもしれません。

このようなフレームワークを知った後に陥りがちな状況は、なんとなくフレームに当てはめて「わかったつもり」になっていることです。

シナリオ・プランニングなどの比較的自由度が高い方法論と比べて、なんとなくできてしまうフレームワークは、一見、とても使いやすそうなものに見えますが、わかりやすさゆえ、深く考える機会を奪ってしまうことになります。

そこで、アとして紹介しているようなパターンの認識も意識しながら、その状況を「システム」として今の時代の他の事象とのつながりを意識してみたり、過去からのつながりを意識してみたり、フレームにはまらない頭の使い方や態度を持つことが大切です。

◆3歩進んで2歩下がる
未来を思考するための3つの力の2つめの「先読み力」も、もちろんとても大切ですが、それと同じくらい大切なのが、最後の「一歩を踏み出す行動力」です。かっこ書きで(修正を前提に決断する)と書いたように、大切なのは「修正を前提に」というところです。

一度決めたらかじりついてでも最初の計画を元に行動するのでもなく、最初の計画から少し変更することを「失敗だ…」と悲観するのでもなく、少しずつ修正をしながら進めていくことが大切です。

最近人気の『リーン・スタートアップ』でも「ピボット」と呼ばれる方向転換することの重要性が書かれていますが、本を読んだだけでは、なかなかわかりにくいところがあります。

もちろん知識としてはわかる部分もありますが、やはり修正をする、あるいは方向転換をするということは、心理的にそう簡単ではありません。

・『リーン・スタートアップ』

方向転換の以前に、シナリオ・プランニングでシナリオを描く際の態度として、自分たちが考えていることの「答え合わせ」をするようなシナリオを描いてしまったり、逆に自分たちにとってネガティブな情報を見て見ぬふりをしてしまうようなことがあります。

しかし、シナリオ・プランニングの第一人者と呼べるピーター・シュワルツが

「重要な問題に神経を集中するのに役立ったのは、自分たちが本当に理解していないことや、不愉快な思いのすることに注意を向けること」

と書いているように、見たくないようなところを浮き彫りにすることこそがシナリオ・プランニングをやる意義なのです。

いきなり明日からシナリオ・プラニングを実践するわけではないかもしれませんが、この視点はぜひとも押さえておきたいものですね。

【「見たくないことこそ見る」を理解するためのブックガイド】
シナリオ・プラニングの考え方を通して、思考の幅(高度)を広げてくれる本として、本文中でも紹介した西村さんの一連の本がお薦めです。

本文中で紹介した

・『先が見えない時代の「10年後の自分」を考える技術』

の他、この内容をより深掘りするためには、次の2冊がお薦めです。

・『戦略思考のフレームワーク 未来を洞察する「メタ思考」入門』

・『シナリオ・シンキング 不確実な未来への「構え」を創る思考法』

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編集後記

昨日は、会社を立ち上げる前にとてもお世話になっていた方と久々にお会いしました。会社を立ち上げた後も、お会いしたいとは思っていたのですが、体調を崩され、なかなかそうもいかない状況に。

仕事がてらお会いしたので、そんなにじっくりとはお話しすることはできませんでしたが、何気なく会話をしていく中で出てくる一言一言が、今の状況が間違ってないぞと言ってもらえているようで、とてもうれしかったです。

しばらくは、彼は体調を戻すこと、自分は事業を立ち上げることに専念し、またがっつりと飲みにいけるのを楽しみにしているところ
です。

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