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アップルの製品開発とコンセプト【Stylish Ideaニューズレター vol.014】

※イノベーション組織を作るためのアイデアを届けるStylish Ideaメールマガジンに掲載したコラムのバックナンバーです。最新のコラムをお読みになりたい方は、こちらからご購読ください。

アップルの製品開発とコンセプト

◆アップルのイベント間近
来週10月22日にアップルが新製品発表のイベントを開催する予定というアナウンスがありました。メディアによると、新型iPadの発表が予定されているとか。

iPadもiPad miniも初代のものを買い、iPad miniは今でもガシガシ使っていますが、iPadはさすがにきつくなってきたので(ハードが古い関係でiOS 5以降にバージョンアップできない)、新型iPadには、かなり期待をしています。仮に新型iPad miniだけの発表だと少しサビシイですね…。

ちなみにイベントのコピーは「We still have a lot to cover.」とのこと。こういうグッとくる感じというか、期待をあおる感じを演出するところはさすがです。

◆アップルの製品開発は「コンセプト」から
アップルといえば、少し前に発売になった新型iPhoneでも、いまだにメディアの話題をさらっています。

ジョブズ以降は、称賛だけでなく「アップルはもう終わり」というトーンの話しも見受けられますが、何も話題にされずにダメになっていく企業も多い中、感じ方はそれぞれだとしても、アップルという企業の注目の高さをうかがい知ることができます。

アップルといえば、冒頭に紹介したようなイベント前の期待の高め方から、イベント当日のジョブズの魔法のようなプレゼンに注目が集まっていたことが多く、なかなか実際の製品開発のところにまで話題がいかないこともありますが、当然、そのような状況を作り出している直接のきっかけは、注目が集まるようなプロダクトそのものです。

そのようなプロダクトを作るにあたって、アップルは「コンセプト」を重要視していると言われます。

「売れる製品やサービスを創るうえで最も集中すべきところは、まず明快な製品コンセプトを定義することと、そのコンセプトを満たす「これ以外はあり得ない」というような優れたデザインを生み出し、それを崩さずに製品化にたどり着くことです。」

これは『僕がアップルで学んだこと』の中で、アップル本社でも勤務した松井博さんが語っているもの。
「コンセプトがすべて」とでも言うべき状態が、アップルの製品開発の源流にあるようですね。この本の別の部分ではこんな話しも出てきます。

「明快な商品コンセプト、優れたデザインを開発工程の上流で生み出したうえで、そこから先の開発や製造はケチケチとシビアにやっていく。これがアップルの実像です。」

これはまさに「スマイルカーブ」ですね。「スマイルカーブ」とはプロダクトのバリューチェーン全体を見た場合、企画などの上流工程と保守・サービスなどの下流工程の付加価値は高いが、製造や組み立てといった中間工程の付加価値は低いという考え方です。

◆ニーズからコンセプトへ
世の中に製品があふれておらず、消費者の需要が満たされていないタイミングであれば、自社の技術をベースにしたプロダクトアウトの製品開発でも十分に機能しました。

その後、消費者のニーズをつかんで、それに合った製品を展開していくというマーケットインの考え方に注目が集まってきましたが、それも厳しくなってきているという見方も少なくありません。

自らを「コンセプター」と呼ぶ坂井直樹氏は、自身が執筆と編集にかかわった『コンセプトメーキング私の方法』の中で、このようなことを語っています。

「あらかじめ消費者のニーズがあり、そのニーズに製品を合わせることは、ますます少なくなる。すでに、消費者はコンセプトを買うように変化している。コンセプトがまず先行し、それを感じとれない商品は見向きもされなくなるだろう。」

この本が出版されたのは1991年。22年経ち、世の中の製品開発は変わってきているのでしょうか。

このような時代の変化に追いつき、先頭を走るためにも、弊社ではプロダクトマネジメントという考え方、そしてプロダクトマネジャーという存在が重要だと考えています。

そのためには、この「コンセプト」というものを解き明かさないといけないような気がしますね。

次回以降、もう少し、この「コンセプト」なるものと向き合ってみることにしたいと思います。
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編集後記

オックスフォード、そして週末にダブリンに寄って、先週日本に帰ってきました。

帰ってきてからプロダクトマネジャー養成講座説明会やたまっていた仕事、打合せなどをこなしていますが、いまだ時差ボケなのか、それとも抜けない疲れからくる単なるボケなのか、なかなか本調子というところまでいきません。

ゆっくり休んで、ゆっくり寝れば良いのかもしれませんが、そうはせずに誤魔化そうと、このところこまめに近所の鍼に通っています。
施術が終わったあとは少しは楽になるのですが…。

そんな中、上でも紹介した『Ten Types of Innovation』の記事を見て、シカゴにあるIIT Institute of Designでこの著者から直々にこの内容を教わっている方から、Facebook経由でメッセージをいただきました。実際にどんな形で教わっているのかも聞くことができ、とても参考になりました。

こうことがあると、一気にテンションが上がり、なんとか乗り切っている毎日です。

だいぶ秋めいてきましたので、皆さんも体調にはお気を付けて!

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