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新年度はシナリオ、プロダクト、そしてその先へ【Stylish Ideaニューズレター vol.037】

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新年度はシナリオ、プロダクト、そしてその先へ

◆成果をあげることは習慣である
先週は特別号「マネジメントの現場から」の前編として「気づき中毒者にならない」という記事をご紹介しました。

この中では、本やセミナーなどをとおして得られる「気づき」からもう一歩踏み込むことの大切さについてお伝えしました。
後半ではドラッカーを引用しながら「成果をあげること」の大切さをご紹介しています。

そこでは成果をあげることは知識の過多とは無関係であること、それは修得できるものであるので、勉強するのではなく、日々、実践しなければいけないことをご紹介しました。

改めて関連するドラッカーの解説を、『経営者の条件』の別の箇所から引用してみましょう。

 私の知るかぎり、知能や勤勉さ、想像力や知識にいかに優れていようとも、そのような習慣的な力に欠けるエグゼクティブは、成果をあげることができていなかった。
言い換えるならば、成果をあげることは、一つの習慣である。すなわち習慣的な能力の集積である。そして習慣的な能力は、常に修得が可能である。
習慣的な能力は単純である。あきれるほど単純である。七歳の子供でも、理解できることである。しかし、十分に修得することは難しい。

7歳の子どもでも理解できるようなあきれるほど単純なことを、どうすれば修得できるようになるのでしょうか。

『経営者の条件』を読み進めていくと、時間や貢献、強み、そして意思決定といったテーマで、修得するためのさまざまな考え方が紹介されています。

なかでも「時間」については、ドラッカーに入門する入口として知られている「はじめて読むドラッカー」シリーズの一冊である『プロフェッショナルの条件』にも収められているので、ご存じの方も多いでしょう。

◆もっとも重要なことから始めよ
今回はよく知られている時間についてではなく、優先順位付けについてドラッカーが言っていることを引用しながら、成果をあげるために必要なことを考えてみます。

『経営者の条件』の第5章は「最も重要なことから始めよ」というタイトルがついています。ここでは、エグゼクティブが時間の使い方を計測したように、自らの活動や仕事、計画を点検すべきだと説いています。その上で、このように言っています。

成果をあげるエグゼクティブは、新しい活動を始める前には、必ず、古い活動を始末してしまう。

その上で、さらに次のように付け加えます。

古いものの計画的な廃棄こそ、新しいものを強力に進める唯一の方法である。

ドラッカーは、このあと、この考え方を組織に当てはめて解説を続けています。しかし、想像がつくように、もちろんこれは個人にも当てはまります。

何か新しいことをやろうと思い、決意をしたところで、これまでと同じような生活や行動をしていては、それでは変わることは難しいでしょう。

アウトプットを変えるためには、それだけを見ていては意味がなく、インプットを変えなければいけません。言われてみればいたって当たり前のこと。

そのため、自らの成果を生み出しているインプット、つまり行動を変えなければならないのです。

◆優先順位の考え方
では、古いものを捨てて頑張りましょう!と言っても、じゃあ、全部捨ててしまえば良いのか?あるいは、その中から、どれかを選んで捨てれば良いのか?悩んでしまう人もいるでしょう。

「それくらい、自分で考えなさい」

と言いたいところですが、ドラッカーは「優先順位の決定」という法則を紹介してくれています。それは次の4つです。

(1) 過去ではなく未来を選べ。
(2) 問題ではなく機会に焦点を合わせよ。
(3) 横並びではなく独自に方向を決めよ。
(4) 無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を高く合わせよ。

だいぶすっきりしますね。

この時期は新しい年度が始まったばかりという人も多いはずです。そうではない人でも、4月は桜が咲き、街には新しいステージに入っていくピカピカの人であふれていて、否が応でも背筋が伸びる思いをするはずです。

せっかくのこのようなタイミングに、どのような仕事をやっていても必ずついて回る「成果をあげる」ことを改めて見直してみるのはいかがでしょうか。

いつも口だけで、ただ実際にはなかなか変わることができていないという人にとって、この時期は良い機会です。

前回の内容と今回の内容をとおして、成果をあげることは誰でも修得できることだということがわかりました。そのためにはいろいろなことをやる必要がありますので、ひとつとしては古いものを捨てること。そして、そのための優先順位付けも、ドラッカーが法則を教えてくれています。

それでも変わることができない?

もちろん、ここからはさすがのドラッカーも、本をとおして教えることはできません。

なぜなら、あと必要なものは、 みなさん自身が、成果をあげることにどれだけ真剣であり、どれだけ愚直に取り組むかということだけなのですから。
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編集後記「今さらと言わず読むドラッカー」

前回と今回でドラッカーを取り上げ、個人のマネジメントについて
考えてみました。

日本におけるドラッカーの存在は不思議なもので、非常に熱烈な
ドラッカーファンがいるかと思えば、実際の経営には役に立たない、
みんな騒ぎすぎだという人もいます。

皆さんがどちらの立場であるにせよ、もしまだドラッカーを
きちんと読んだことがないのであれば、やはり一度は読んでみる
ことをお薦めします。

かといって『もしドラ』を読んでも仕方ありません。一歩進んで
『マネジメント』のエッセンシャル版でもありません。
コラムでも紹介した「はじめて読むドラッカー」シリーズでも
なく、ぜひ個々の著作を読んでいただければと思います。

その上で、自分にとってのドラッカーの立ち位置というのを
決めるのでも遅くないのではないでしょうか。

ちなみにわたしは、先日もご紹介している「ドラッカー選書」
というソフトカバーの方の著作集(全10巻)を、ぼちぼちと
読み返していきたいと思っています。

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