「作れども、使われず」の製品やサービスをつくらないために【Stylish Ideaメールマガジン vol.226】

メールマガジンバックナンバーシリーズ

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ひどい風邪をひいているにもかかわらず、日課にしているランニングに出た人がいます。

なぜ、今日もランニングをしたのかとその人に尋ねてみると、

「健康になりたいから」

という回答が返ってきました…。

これは、手段が目的化してしまっている典型です。

おそらくこの人は「健康になる」という目的を達成するためにランニングを始めたのでしょう。

しかし、いつしか「毎日ランニングする」という手段の方が目的よりも先に立ってしまい、健康でない状態にもかかわらず、手段である毎日ランニングすることを優先しているのです。

もちろん、これは作り話ですが、誰が見てもおかしな話しだと思う内容でしょう。

しかし、実際には、この「手段の目的化」は組織のいたるところで見られる現象です。

その証拠として、組織の中で取り組まれているプロジェクトや施策などを担当している人に、目的を尋ねてみても、明確に答えられない方が多いはずです。

一見、明確に答えているような人でも、

  • ○○という製品を開発すること
  • ○○というサービスをローンチすること

というように、プロジェクトなどの成果物を「目的」と勘違いしている人も少なくありません

プロジェクトが始まると、ほとんどの時間を、成果物を期限内に完成させることに使います。

そのため、そのような成果物をつくることが目的だと考えてしまうのは無理もないと言うことはできるでしょう。

しかし、プロジェクトなどで本来目指すべきは、その成果物を用いて得られる「成果」のはずです。

その成果を忘れてしまったり、ひどい場合には、そもそも明確にしないまま、成果物の開発に取り組むプロジェクトが後を絶ちません。

「そうはいっても、そうすることで成果物がきちんと出来上がるんだから良いじゃないか」

という反論もあるかもしれません。

しかし、成果を意識せずにつくられた成果物は、「完成したけれども、誰も使ってくれない」という結果になってしまうことがほとんどなのです。

そのようなプロジェクトが生み出す課題は、単に売上が上がらないことだけにとどまりません。それまでに費やした人件費や開発費など、さまざまなものが無駄になっているのです。

失敗をすること自体が悪いわけではありません。しかし、しなくても済む失敗であれば、失敗しないように事前に対策をするべきでしょう。

そのような対策のうちもっとも重要なものが、「成果と成果物を切り分けて、成果を明確にする」ということなのです。

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