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アイデアを生み出す読書【Stylish Ideaニューズレター vol.9】

※イノベーション組織を作るためのアイデアを届けるStylish Ideaメールマガジンに掲載したコラムのバックナンバーです。最新のコラムをお読みになりたい方は、こちらからご購読ください。

アイデアを生み出す読書

普段お届けしている「アイデアノート」もそうですし、今回で2回目となる今回の「アイデアコラム」もそうですが、「アイデア」と言いながら、完全にオリジナルのことだけで書いたものはありません。

ではどうしているのかというと、毎回、先人が生み出した、既存のさまざまなアイデアを参照しながら、自分の目的意識やテーマ、そして読者の皆さんにとって役に立つであろうということを考えながら、文章をひねり出しています。

完全に独創的なアイデアを出せれば良いのですが、ジェームス・W・ヤング氏も「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と言っているとおり、特に自分のような凡人にとっては、既存のものを組み合わせるしかないわけです。

そういう時、自分が組み合わせる元として何よりもお世話になっているのが「本」です。

松岡正剛氏が「本というのは、長い時間をかけて世界のすべてを呑み尽くしてきたメディアです」と言っているように、本には何でも入るのです。そして、私たちはそれを手軽に手にすることができるのです。

先日、本についてふと考えていた時に、青空文庫で哲学者の三木清の『如何に読書すべきか』を見つけ、読んでみました。コラムのようなボリュームで、読みやすく、参考になるところが多い文です。

・三木清 如何に読書すべきか
http://www.aozora.gr.jp/cards/000218/files/50535_37478.html

最初の方にある

「読書は心に落着きを与える。そのことだけから考えても、落着きを失っている現代の生活にとって読書の有する意義は大きいであろう。」

というところからして、非常に納得しながら読み進めていくわけですが、それ以降、本を読んでいくことについての本質的な話しが続きます。

自分が印象に残ったところでは「専門と一般教養の関係」や「古典を読む意義」、そして「緩やかに読む」というところでしょうか。

最後の「緩やかに読む」というところをもう少し取り上げてみると、ここは「正しく読む」という話しの中で出てきます。正しく読むという話しがいくつか出てきた後、

「正しく読むためには緩やかに読まねばならぬ。決して急いではならない。その本から学ぶためにも、その本を批評するためにも、その本を楽しむためにも、緩やかに読むことが大切である。」

と来ます。そして、その後ほどなくして、

「緩やかに読むということはその真の意味においては繰り返して読むということである。」

と続きます。では、なぜ繰り返し読むことが必要なのかということになってくるのですが、そこは少し長い引用になりますが、この部分がなるほどなと思いました。

「すべての部分は全体に関係づけられ、全体から理解されることによって、初めて真に理解されるのであり、そのためには繰り返して読むことが必要である。ひとは初めから全体を予料しながら読んでゆくのであるが、全体は読み終ったとき初めて現実的になるのであって、かくして飜(ひるがえ)って再び読み返すことが要求されるのである。」

巷には速読や多読、はたまた必要なところだけ読めば良いというような話しもあったりする中で、繰り返し読みましょうという話しが出てきました。

じゃあ、一体、何が正しいんだ!と言いたくなりますが、三木清は最後に、

「そしてこの読書法そのものも自分が要求をもって読書することによっておのずから発見されるものである。」

と結んでいます。

ぜひ引用した部分だけではなく、全体を読んでいただき、夏休みに読む本の読み方の参考にしてみてはいかがでしょうか。

そうやって読んだ本こそ、皆さんのアイデアの源泉になるかもしれませんね。

【「アイデアを生み出す読書」を理解するためのブックガイド】
三木清の文は先ほど文中に青空文庫のリンクを載せていますので、そちらをどうぞ。ちなみにわたしはiPadのこのアプリを使って青空文庫を読んでいます。

・i文庫HD
http://nagisaworks.com/ibunkohd/index.html

冒頭で話題に出したジェームス・W・ヤングの『アイデアのつくり方』はこちら。これも「古典」と言えば古典ですね。

・『アイデアのつくり方』

松岡正剛氏の引用はちくまプリマー新書から出ている『多読術』から。氏の本の読み方の話しについて知るには、これが一番取っつきやすいですね。

・『多読術』

あるいは、これかな。

・『ちょっと本気な千夜千冊虎の巻?読書術免許皆伝』

ちなみに、当時19歳の新井青年(笑)に本を読むことについて、結構大きな影響を与えたのは、立花隆のこの本だったりします。

・『ぼくはこんな本を読んできた – 立花式読書論、読書術、書斎論』

最近ではいろいろと言われている人ではありますが、若かりし頃の迷い多きわたしは、この中に載っている「退社の弁」なんかを読み、ぐらぐらと頭を揺すられていたものでした。
公開セミナー日程 | 株式会社スタイリッシュ・アイデア

編集後記

blogでは書いたのですが、先日、プロジェクトマネジメントの資格であるPMPに合格しました!

・PMPに合格しました! | Stylish Idea
http://www.stylishidea.com/archives/2792

ここしばらくは、時間も、そして意識もこの試験に取られていた、という感じだったので、無事に一度目の試験で合格できて一安心。

気分だけでもホッとした週末を送れそうです。

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