社会・顧客の不確実性に着目した事業開発その2 <リーンキャンバスの活用>:シナリオ・プランニング活用シリーズ4【Stylish Ideaメールマガジン vol.259】

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今回も「シナリオプランニング活用シリーズ」を続けていきます。

前回は、社会・顧客の不確実性に取り組むためのロジックモデルの考え方をご紹介しました。

・社会・顧客の不確実性に着目した事業開発その1:シナリオ・プランニング活用シリーズ3

前回の復習になりますが、ロジックモデルでは

【インプット→活動→成果物→成果】

というそれぞれの要素の検討をとおして、社会や顧客が望んでいることを明らかにし、それに対して自社が何をするのかを検討します。

さらに、ロジックモデルの「成果」は、時間軸で「短期 — 中期 — 長期」という3段階で分けて考えることをお伝えしました。

それによって、

  • 長期的なニーズを具体的に検討できる(シナリオプランニングによる効果)
  • そのニーズからバックキャスティングで具体的な事業を検討できる(ロジックモデルによる効果)

ということが達成できることもお伝えしました。

では、ロジックモデルをとおして、成果と成果物、そして活動とインプットが明らかになれば、それで十分なのかというと、そうではありません。

特に民間企業での活動を想定した場合、ロジックモデルで考えたニーズ(成果)が本当に存在していて、それを満たすことができれば事業として成り立つのかまで検討しなければ、具体的な活動にまで落とし込むことはできないはずです。

そこで、ロジックモデルで検討した成果を元に、具体的な個別のビジネスモデルを検討します。

このときに活用するのがリーンキャンバスです。

リーンキャンバスには、次の要素が含まれています。

  • 顧客セグメント
  • 課題
  • 独自の価値提案
  • ソリューション

このうち最初の3つはロジックモデルの「成果」を元にして考えられる要素で、
最後の「ソリューション」はロジックモデルの「成果物」を元にして考えられるものです。

ここを入口としてロジックモデルで考えたものとリーンキャンバスを接続し、その他の要素も検討しながら、具体的なビジネスモデルに落とし込んでいきます。

リーンキャンバスでは要素間のつながりが重要で、それぞれがストーリーとして成り立つか検証することが机上での検証方法のひとつです。

ここでのつながりはリーンキャンバスという”ツール内のつながり”です。

しかし、考えなくてはいけないつながりは、これだけではありません。

ここまで「シナリオプランニング活用シリーズ」を読んできた方はお気付きのとおり、リーンキャンバスと他のツールで検討した結果とのつながりにも目を向けなくてはいけません。

それは、

・シナリオプランニング(複数シナリオと戦略オプション)
 ↑↓
・ロジックモデル
 ↑↓
・リーンキャンバス

というつながりで、これは”ツール間のつながり”と呼ぶことができます。

見て分かるとおり、リーンキャンバス以外でも、

  • 複数シナリオと戦略オプションのつながり
  • ロジックモデルの各要素のつながり

という”ツール内のつながり”があります。

言い換えると、シナリオプランニングを元にして社会・顧客の不確実性に着目した事業開発を進めるには、各ツールの中のミクロのつながりと、これらのツール間のマクロのつながりの両方に着目しなければいけないということです。

これらのつながりに着目して事業開発を進めることで、短期的には効果があるような事業にとどまらず、長期と短期の効果と実現性を両立した事業検討を行うことができるのです。

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