不確実な時代だからこそ不確実なことは考えられない?!不確実感性の考え方〔前編〕【Stylish Ideaメールマガジン vol.254】

メールマガジンバックナンバーシリーズ

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前回のメールマガジンでお伝えした「不確実感性」と「不確実耐性」という言葉をご紹介しました。

・不確実性と不確実耐性を持つリーダーを育てる【Stylish Ideaメールマガジン vol.253】

今回は「不確実感性」とシナリオプランニングの関係を考える話の前編としてお届けします。

前回のメールマガジンでは「不確実感性」を身の回りで起きている、起きる可能性がある不確実な出来事に敏感になることだと書きました。

そう考えると、不確実な時代こそ、自社や自身の身の回りで起きている不確実なことに目を向けるようになり、「不確実感性」が高まっていくのではないかと思うかもしれません。

しかし、必ずしもそうではないのです。

自社を取り巻く環境が不確実だからシナリオプランニングに取り組みたいというお話をいただいた場合、まずは状況や課題だと考えていることなどをうかがいます。

その上で、現状に対する認識を広げるために「今後の日本社会がどうなっていくのか」をテーマにシナリオプランニングに取り組むことを提案することがあります。

そうすると、「日本社会の今後というようなテーマだとテーマが大きすぎて、自社には関係がない」と言われることが少なくありません。

その上で、「日本社会」ではなく、自社の業界(それもかなり細分化したもの)に絞ってシナリオを検討したいという話になります。

そのように考えてしまう理由のひとつに、シナリオプランニングについての理解が十分ではないからだということがあります。

シナリオプランニングに取り組みたいというお声がけをいただく方が、必ずしもシナリオプランニングについて熟知しているわけではないので、その点は仕方ありません。

その場合は、シナリオプランニングの考え方をご紹介した上で、なぜ、そのような幅広いテーマで取り組むのかをご紹介します。

しかし、その上でも「やっぱり、日本社会だと大きすぎて、自分たちには関係ない」と言われる方がいらっしゃいます。

こういう状況でよくよく話をうかがっていると、「日本社会」だから関係ないと思っているというより、自分たちの業界のことを考えること以外は、すべて関係ないことだと思っているのです。

ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、

<あなたがあることを考えているとき、人生においてそのこと以上に重要なことは存在しない。>

と述べ、私たちが何かにとらわれているとき、そのことしか考えられない状態を「焦点錯覚」という表現で呼んでいます。

これは組織の中で何かを考える立場の人にもよく起きている状況です。

自分たちの事業を日本で展開している限り、日本社会の変化を考えることは、自社の事業の将来を考えることにつながるはずです。

(もちろん、日本社会の変化を考えることから自社の事業へと結びつけていくための考え方についてもお伝えしています)

しかし、「現在のように不確実で、先が読めない、そんなタイミングで、日本社会の変化なんて悠長なことを言ってられない」と考え、具体的なテーマを希望されているのです。

このように「焦点錯覚」と呼ばれるような状況に陥ってしまっていると、不確実な時代だからこそ不確実なことを考える必要性が高まるわけではないことがわかります

長くなりましたので、では、どうすれば良いのか、シナリオプランニングでこのような状況をどう改善していけるのかは次回ご紹介します。

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