シナリオ・プランニングとファイブフォース分析を組み合わせる【Stylish Ideaメールマガジン vol.213】

メールマガジンバックナンバーシリーズ

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自分の会社を含む業界を考えるための枠組みにマイケル・ポーターのファイブ・フォースがあります(英語だと 5 forces と複数形)。

名前のとおり、業界を考えるために必要な5つの要素を示しています。

  • 業界内
  • 買い手
  • 売り手
  • 新規参入
  • 代替品

この5つの要素で考えることの重要性は、業界内だけで競合の動向や自社の位置づけを考えて終わってしまうことが多い中で、

  • 買い手や売り手の交渉力が高まってくる
  • 買い手や売り手が自社の領域に踏み込んでくる
  • 新規参入企業によって競争が激化する
  • 代替品にとって同じ目的を果たす別のものが登場してくる  等々

というような可能性に目を向けることができるという点にあります。

このように広い視野で考えることができる枠組みでありながら、実際に分析をしてみると、うまくいかないことが少なくありません。

その原因は

「業界内以外の脅威を軽く見てしまう」

というところにあります。

例えば、いま業界で主流となっている製品を不要にしてしまう可能性がある代替品が登場しても「あんな製品が主流になるわけがない」と言い、そもそも検討さえしないようなことがあります。

コダックの凋落を描いた『象の墓場」という小説があります。

・『象の墓場』

その小説の中で、プロカメラマンが「デジカメなんて使えない。自分はフィルムカメラを使い続けるよ」と言う場面があります。

そういう自分たちにとって都合の良い言葉だけに目を向けて、目の前で起きていることをそのとおりに見ないようにするのも同じことです。

しかし、そのように頑なに思い込んでいる人に無理やり「影響を考えてください!」と伝えても「はい、わかりました」となることはありません。

そこで、弊社ではシナリオプランニングとファイブ・フォース分析を組み合わせて取り組むことがあります

つまり、10年なら10年の環境変化を踏まえて、業界の変化だけではなく、売り手や買い手の変化、代替品や新規参入の可能性を検討するのです。

現在の環境を前提とすれば「あんな製品が…」と言いたくなるようなものであっても、社会や技術、法制度などが大きく変わった未来ではその製品の位置づけも変わっているはずです。

現在を基点に考えるだけでは考えにくいものも時間軸を伸ばし、それに伴う外部環境の変化を踏まえると、違った見方をすることができる。

特に自社の業界変化を分析したい場合は、このような組み合わせでシナリオプランニングに取り組むこともできるのです。

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『実践 シナリオ・プランニング』表紙
「シナリオ・プランニング」とは、組織や個人が未来を見据え、不確実性をチャンス・機会に変えていくための思考法。

シナリオ・プランニングを活用し、自分たちの「シナリオ」を作成することで、過度に悲観的な予測に立って不安に飲み込まれることも、将来の可能性を過度に楽観視することもなく、「健全な危機感」をもって未来を捉え、将来に対する備えをしていくことができるようになります。

本書ではシナリオ・プランニングの理論的な理解はもちろんのこと、シナリオ・プランニングの「実践」をあらゆる組織で無理なく進めていくための方法論、さらには、シナリオ・プランニングの「実践」をもとに、人と組織の成長を促すヒントを解き明かします。