不確実さを思い切り楽しむ(2019年のスタイリッシュ・アイデア)

01.01


2019年になりました。

今年は年号が変わり、東京オリンピックも来年に迫り、いろいろなものがせわしなく動いていく年になるでしょう。世界に目を向ければ、米中関係をはじめ、これまでの秩序が大きく動いてしまうような予兆が見え隠れしています。

こんな世の中を私たちはどう過ごしていけば良いのでしょうか?

そのヒントになるのが「レモネードの原則」です。

これはDarden School of Businessのサラス・サラスバシー氏による『エフェクチュエーション』の中で紹介されているものです。

(「エフェクチュエーション」については、メールマガジンやブログでいずれ詳しく紹介していきたいと思っていますが、ここでは不確実性の高い環境における市場創造についての新しい考え方と整理しておきます。)

では「レモネードの原則」とはなんでしょう?

エフェクチュエーション』の中では、この原則の解説として「すっぱいレモンをつかまされたら、レモネードを作れ(when life gives you lemons, make lemonade)」と書かれています。

詳しい解説は同書に譲りますが、簡単に言えば、予測をしていない偶発的で不確実なことが起きた場合、むしろそれを価値創造のための機会の源泉として活用するというのが、この「レモネードの原則」の意味するところです。

シナリオプランニングは、不確実なものを予測して、不確実性をつぶしていくための手法ではありません。シナリオプランニングは、不確実なものに備えるための手法です。

では、シナリオプランニングをやっていれば、どんな不確実性にも備えることができるのかというと、答えはNOです。どれだけの備えをしたとしても備えきることができないからこそ「不確実性」なのです。

でも、ここでとても大切なことがあります。

「不確実なこと」というのは、確実ではないというだけで、それ自体、良いものでも悪いものでもありません。

「不確実なこと」が出てくると、私たちはまず驚きますが、そうやって驚いてしまうこと自体は、決して悪いことではありません。

それ自体、何ものでもない「不確実なこと」が目の前に現れて、驚いてしまっても、そこで終わりにしてはいけません。そこで深呼吸し、その「不確実なこと」を興味を持って眺めてみるのです。そう、これまで見たこともない「道具のようなもの」を見つけたときのように。

・その道具はどんなものでしょうか?
・その道具はどうやって使うことができるでしょうか?
・その道具をいま持っている道具と組み合わせると、何ができそうでしょうか?

思い返せば、私たちは子どもの頃、そういうことが得意だったはずです。大人にとってはなんの変哲もないただの木の枝を、自分の世界の中であらゆるものに変えることができていました。

ただの木の枝が、大物を狙う無敵の釣り竿に変わったり、スーパーヒーローが使う武器に変わったり、奇跡を起こす魔法のステッキに変わったりしていました。

これからの時代、「説明書付きのオモチャ」のように、決められた手順をたどっていけば成果を出すことができるということは期待できません。

これからの時代、私たちの目の前に突如として現れるのは「すっぱいレモン」や「ただの木の枝」のような、どう扱えば良いのかわからず、困ってしまうようなものばかりかもしれません。だからこそ、私たちはそれを「不確実性」と呼んでいるのです。

しかし、「不確実性」が目の前に現れたからといって困る必要はありません。「すっぱいレモン」を与えられたら「レモネード」をつくればいいのです。「ただの木の枝」が「世界を救う勇者の剣」になるかもしれないのです。

シナリオプランニングやエフェクチュエーションなど、不確実性に備えるための理論や手法はたくさんあります。そして、2019年以降も、株式会社スタイリッシュ・アイデアは、それらの理論や手法を使いながら、お客さまと一緒に事業や組織を創っていく取り組みを行っていきます。

ただ、株式会社スタイリッシュ・アイデアが伝えるのは理論や手法だけではありません。私たちが本当に伝えたいのは、そのような理論や手法を使っていくときに欠かせない「不確実さを思い切り楽しむ」という気持ち。

そんな気持ちを私たち自身も持ち続け、伝え続け、より善い未来を創っていくためのアイデアを、みなさんと一緒に形にしていきたいと思っています。

2019年もどうぞよろしくお願いします。

株式会社スタイリッシュ・アイデア
新井 宏征

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