4つ以上のシナリオを作ることは意味があるのか?【Stylish Ideaメールマガジン vol.186】

09.21


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4つ以上のシナリオを作ることは意味があるのか?

弊社が実施する企業内でのワークショップでは、通常、2軸を組み合わせて4つのシナリオを作る手法でシナリオプランニングを実施します。

そのような解説をすると、

「企業として長期的に考えるべき未来は、4つ以上あるのですが、例えば、3軸で9つの未来を考えても良いでしょうか?」

という質問をいただくことがあります。

純粋に「考えて良いか?」という問いであれば、ダメとは言えませんが、そもそもなぜシナリオプランニングをやるのか?という問いに立ち戻ると、考えない方が良いと答えます。

以前のメールマガジンで詳しく書いたように、シナリオプランニングで考える未来は、作る人にとって「意味がある(meaningful)」ものでなければいけません

・シナリオプランニングでの「あり得そう」な未来とは

たしかに、4つではなく、9つの未来を考えた方が良さそうに思えるかもしれません。

しかし、「9つ考えた方が良い」という考えは、失敗する商品・サービス開発における、「この機能もつけておいた方が良い」という意見と同じ類のコメントに聞こえるのです。

このコメントは「少ないよりは多い方が良い」という理由にはなっているものの、

「では、なぜ多い方が優れているのか?」

という問いには答えていないのです。

同じように、4つの未来よりも9つの未来を考えた方が良い積極的な理由はあまりありません。

シナリオプランニングを実施するチームにとって単に数を増やすよりも大切なのは、

「大事な未来を考えられるいろいろな選択肢がある中で、2つの軸、4つの未来を選ぶ」

という絞り込む意思決定をする方が大切です。

戦略立案で大切なのは「選択と集中」だと言われますが、その場合の集中の前提となる、選択肢を「捨てる」ことは、簡単ではありません

捨てきれずに、ついついズルズルと残したまま残しておくための費用がかかっているのが現実。

同じように、シナリオプランニングにおいて、4つ以上、例えば、9つの未来を考えることは、4つの未来を考えることに比べて、複雑性が増し、考えることの時間的(そして金銭的)費用が増えることにつながります。

4つ以上の未来を考える積極的な理由がなければ、4つの未来にするために何を捨てるのか?について考えるために時間を使う方がはるかに有益です。

フレームワークと呼ばれているものと同様に、シンプルな手法になっているのにはそのための理由があるのです。

どうしても、いろいろと考えたくなった時には、「なぜ、この手法(フレームワーク)では、こんなに単純化して考えるのだろうか?」と考えてみると、その本質がわかるかもしれません。

◆参考セミナー◆
⇒ なぜこのプロセスなのか?を丁寧に理由づけして解説していく講座です。
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読んでる本「実戦 商品開発マーケティング戦略」

最近、なかなかセミナーには参加しませんが、唯一といって良いほど、セミナーが開催されれば毎回参加したいと思う佐藤義典さんの新刊がこれ。
・『実戦 商品開発マーケティング戦略』

机上の空論ではなく、かといって経験則をだらだらとまとめたわけでもない、「実戦」(「実践」ではなく)という書名にふさわしい商品開発本。

佐藤さんの本は、どれも実戦的、具体的で、ひとつとして外れがないので本当にオススメです。

自分にとって目標とする著者の方でもあります。

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