なぜ自分のテーマでのシナリオ作りから始めるのか?【Stylish Ideaメールマガジン vol.182】

08.27


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なぜ自分のテーマでのシナリオ作りから始めるのか?

弊社のシナリオプランニング公開セミナーは、今の時点では次のような体系になっています。

・基礎編+実践編
・応用編
・プロコース

基礎編、実践編は実際は別々の講座なのですが、現在は2日間でまとめてやることが多いので、このようにまとめて書くようにしています。

どの講座でも、実際に手を動かしてシナリオを作成することにしていますが、それぞれの講座でシナリオを作成するテーマを変えています。

具体的には、

・基礎編+実践編:自分が関心あるテーマ
・応用編:ケースを読んで設定するテーマ
・プロコース:クライアントに関するテーマ

という感じです。

こういう設定にしていると、「なぜ、やりやすそうなケースでのテーマを最初に持ってこないで、自分が関心あるテーマにするんですか?」という質問をいただくことがあります。

曰く、他のセミナーではケースを使っていて、しかも回答例のようなシナリオも見せてもらえてそれがわかりやすかったということです。

そういう設定のセミナーであればたしかに講師としてはとても楽チンですが(笑)、シナリオの「作り方」しか学ぶことができません

もちろん、「作り方」を学ぶことも大切ですし、弊社の基礎編+実践編でも、丁寧にお伝えします。

しかし、最初にシナリオプランニングを学ぶタイミングでは「作り方」以上に大切なことがあるのです。

それは前回のメールマガジンでもお伝えしたこのことです。

「シナリオプランニングで発想を広げるというのは、自分が認識している世界を自覚して、その世界から一歩踏み出してみること。」
( 参考:シナリオプランニングのワークショップで起きていること

サラッと書いたこの文章ですが、実際にそれをやろうと思うととても難しい。

前半の「自分が認識している世界を自覚」するという部分、「自分の思い込みに気付く」とも言い換えられるこの部分が、特に難しいのです。

ただし、この難しさをイメージだけで理解するか、実感として実感するのかは大きな違いです。

(イメージと実感についても以前に書きました↓
参考:未来についてのイメージだけでは不十分

そこで、この「自分の思い込みに気付く」ことを強く実感してもらうために、基礎編+実践編では自分が関心あるテーマでシナリオを作成します。

自分が関心ある、日頃から考えているテーマでも、それについての不確実な要因を考える、しかも1人で考えるというのは、なかなか難しいこと。

そういう難しさをとおして、

・いかに自分が「思い込み」にとらわれているか
・いかに「当たり前」と思っている範囲が狭いか
・いかに不確実なことを考えることが難しいか

というようなことを経験的に学んでいただきます。

こういうことに気がつき、だからこそ、不確実なことをチームや組織でみんなで考えていくことが大切なのだと実感を持って思ってもらうのが肝なのです。

この実感を持ってもらうことを優先することで、「作り方」の理解が中途半端になってしまうリスクがあるにはあります。

しかし、「作り方」はテキストを復習したり、市販の本を読んだりと、その気になればいろいろと学ぶ機会はあります。

しかし、自分の思い込みに気づき、それがチームや組織でも起きていることに気づき、どうにかしなければいけないという実感は、なかなか本などでは持つことができません。

初めて学ぶ人にとっては(そして講師にとっても)ケースで学ぶよりも難易度が高いものの、基礎編+実践編で自分の関心あるテーマでシナリオを作る理由はこういう背景からなのです。

◆参考セミナー◆
⇒ シナリオプランニングが組織で必要だということを実感していただける講座です。
公開セミナー日程 | 株式会社スタイリッシュ・アイデア

読んでる本「師匠 歌丸 背中を追い続けた三十二年」

読んでいるというよりも、なかなか時間が取れず、やっと最初の方を読み始めたばかりなんですが、いま手元にあるのは、こちら。

・『師匠 歌丸 背中を追い続けた三十二年』

シナリオプランニングやコミュニティとは全然関係なさそうな一冊ですが、仕事兼趣味で読んでいるのがこの本。

以前にも紹介した『状況に埋め込まれた学習』を読んでいた時にふと浮かんだのが、「落語の世界ってこうかも」ということ。

まだその実感を持てるほど読めてはいませんが、楽しみつつ、何か参考になることがあればと思っています。

こちらもどうぞ。

・『状況に埋め込まれた学習 – 正統的周辺参加』

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