シナリオで何年先を見据えるのか【Stylish Ideaニューズレター vol.032】

03.04


こんにちは。

まだまだ外は寒いものの、少しずつ春めいた空気を感じる
ようになった3月に入って最初のニューズレター。

Stylish Ideaニューズレター第32号です。

3/2は個人のためのシナリオプラニングを開催しましたが、
すばらしいシナリオがたくさん生まれた、とても濃い1日に
なりました。

その余韻を引きずりながら、今は14日(金)開催の組織向け
講座の準備を進めています。

組織変革のためのシナリオプランニング

そのような過程で考えたことをコラム シナリオプラニングの
現場からで「シナリオで何年先を見据えるのか」として
まとめてみました。

それでは、032号の内容をどうぞ!

□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

      【Stylish Ideaニューズレター】vol.032
        http://www.stylishidea.co.jp/
    https://www.facebook.com/scenarioplanning

     ★最新の公開セミナーの案内はこちらから↓★
      http://www.stylishidea.co.jp/seminar/
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

■〔1〕シナリオプランニングの現場から
   「シナリオで何年先を見据えるのか」

■〔2〕セミナー情報
   「演習を通して学ぶ組織変革のためのシナリオプランニング」

■〔3〕編集後記
   「Think DifferentとHolstee Manifesto」

┏┓ 〔1〕シナリオプランニングの現場から
┗□  「シナリオで何年先を見据えるのか」
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆「青空シナリオ」
シナリオプランニングのご紹介をしていると、何か良い事例は
ないのかというお話しをいただくことがあります。

もう少し詳しく事情をうかがってみると、有名なシェルの事例は
難解すぎるし、『シナリオ・プランニング』の本も買って
Chapter 3以降の事例も頑張って読んでみたものの、テーマが
大きすぎて、読んでいて、なかなか実感がわかないという声を
聞くことが少なくありません。

http://www.stylishidea.co.jp/scenariofuture

そういう時、ある程度、実感を持ってもらいやすい事例として
「東京未来シナリオ2035」というものをご紹介しています。

これは森記念財団の調査として行われたもので、竹中平蔵氏を
全体統括として、2010年に行われた25年先のシナリオを描こう
というプロジェクトです。

・東京未来シナリオ2035 – 調査・研究|財団法人 森記念財団
http://www.mori-m-foundation.or.jp/research/project/7/index.shtml

上記のページを見ていただくとわかるように、2035年の東京の
シナリオとして、【青空】、【曇天】、【長雨】、そして
【豪雨】というタイトルをつけた4つのシナリオを作成しています。

セミナーなどでは、このうち一番暗い【豪雨シナリオ】を
ご紹介することが多いのですが、今回は一番良い【青空シナリオ】を
ご紹介します。

・東京未来シナリオ2035【青空シナリオ】 – YouTube

作成したシナリオのプレゼンテーションの例という意味では、
とても良いものですし、シナリオ自体も作り込まれています。

ただ一方で、この【青空シナリオ】は特にストーリーに入り込む
のが(個人的には)難しいと感じています。

◆未来を語る言葉
最初はなかなかその理由がわからなかったのですが、何度か
見ているうちに、それがわかりました。

例えば冒頭で出てくる「ユビキタス」という言葉。そして、
「ICT」や「バーチャル」といった言葉。こういう言葉から、
個人としてではありますが、あまり「未来」を感じないのです。

むしろ、これが作成された2010年という時期を考えると、
今まさに起きていることを表す言葉という感じがします。

それはもちろん、わたしがそういう分野になじみがあるからと
いうのも大きな理由だとはあります。

一方で、「今の言葉」を使って「未来を語る」ことの難しさを
感じるきっかけとなったシナリオでもあります。

例えば「バーチャル」という言葉。東京シナリオと同じ25年
という期間をさかのぼると、時は1989年。

その時代から見れば、今のようにソーシャルメディアで地域や
国をまたがってメッセージ機能でやり取りができ、ともすれば
そのやり取りだけでどんどん仕事が生まれ、進んでいくという
世界はまさにバーチャルの世界でしょう。

しかし、今のわたしたちにとって、それはもはやリアルな世界
といっても良いかもしれません。

このように、同じ言葉でも時代によってとらえ方が変わりますし、
そのような概念とそれを表す言葉(例えばソーシャルメディア)が
ない状態では、未来を言葉で表すというのは簡単ではありません。

これはある意味シナリオプラニングの限界なのかもしれません。

◆なぜ10年先を見るのか?
では、シナリオプラニングは現実味のない未来を描く、単なる
ツールなのかと言うと、それは違うでしょう。

個人的には、特に個人や企業でやる場合、20年や25年といった
あまりにも遠い先のシナリオを作ることはお薦めしていません。

そこまで先になってしまうと、これまで書いたような未来を
描写する際の限界につまづきやすくなるというのと、作っている
途中で「そんな先のことはわからない」という感情が生まれ、
シナリオの作成が惰性におちいる可能性が出てきてしまうからです。

何年先のシナリオを描くということを決めるのは、もしかすると、
そこまで重要なことではないのかもしれません。

このように書くと元も子もないような感じですが、近すぎず、
遠すぎずといった期間を設定しさえすれば良いのではないかと
思うのです。

近すぎれば、それはシナリオではなく、ある程度予想の範囲で、
しかもコントロールできるような身近な世界を描くようになって
しまいます。これまである中期経営計画や予算策定の作業との
差がなくなってしまいかねません。

一方で遠すぎれば、それはあまりに現実味が薄いものになって
しまう可能性が非常に高くなります。今回ご紹介したシナリオの
ように自治体などの行政機関や、『シナリオ・プランニング』に
載っているような業界団体によるシナリオだと良いのかも
しれませんが、個人や企業にとっては、少々手に余る世界に
なってしまうのではないでしょうか。

わたしは、個人や企業にとっては一般的に10年という時間設定が
良いとお伝えしていますが、それは「近すぎず、遠すぎず」の
絶妙な長さだからです。

シナリオを作成する目的は、未来を現在の延長として、連続した
時間の流れとして見るのを一度やめ、そういった制約から自由な
状態で複数の未来を見ることです。

そのためには、実は10年後でなくても、9年後でも11年後でも
そこは大きな問題ではありません。

たしかに現在からは離れているけれど、起こり得る世界を眺める
ことができるという長さであれば良く、そのちょうど良い塩梅が
10年という時間なのではないかと思います。

ですので、実際のシナリオプラニングプロジェクトでは、長さを
どうするのかということは軽視しないまでも、こだわりすぎず、
より大切なのは、「未来からさかのぼって現在を見るのだ」という
意義を、ぶらさずに念頭に置き続けることではないかと思います。

┏┓ 〔2〕セミナー情報
┗□ 「演習を通して学ぶ組織変革のためのシナリオプランニング」
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
先日3/2には、個人のためのシナリオプラニングを開催しました。
受講してくださった皆さんの積極性もあり、とても充実した
濃いセミナーとなりました。

個人向けのシナリオプラニング講座は2回目の開催でしたが、
次回以降は少し形を変えて、4月以降にお届けする予定です。

個人向けのバージョンアップをしつつ取り組んでいるのが、
来週3/14(金)に開催する組織向けのシナリオプラニングです。

組織変革のためのシナリオプランニング

基本的には、組織向けも個人向けもシナリオプラニングの基本は
大きくは変わりません。一方で、きっちりと固定した揺るぎない
手法というよりは、状況やニーズにあわせて、柔軟に取り組みを
変えることができる、むしろ変えなければならないのが、シナリオ
プランニングの良さであり、面白いところです。

そのような微妙な匙加減をどう実際に使いこなしていくのかを
豊富な演習と個別のコメントもとおしてご理解いただけるのが、
この講座です。

シナリオプラニングの基本はお伝えしますが、特に後半の
演習では、個別のコンサルティングのような状態になるはずです。
それほど皆さん自身のテーマで掘り下げながら演習を進めていくのが
本講座の大きな特徴です。

目の前のことにとらわれない視座で次の一手を打っていきたいと
考えている皆さんにお薦めの講座です。

組織変革のためのシナリオプランニング

┏┓ 〔3〕編集後記
┗□ 「Think DifferentとHolstee Manifesto」
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今日の「シナリオプラニングの現場から」では、未来を語る
言葉についての話しをしました。

特に技術の話題については、現在の言葉で遠い未来を語るのは
簡単ではありません。とはいっても、未来を語るために、
難しい言葉を使えば良いというわけではありません。

むしろ、未来を語る言葉は、わたしたちが日々なじみのある
シンプルで、力強いものであるべきなのではと思います。

そう思わせてくれるのが、Appleの有名な Think differentのCM。
そして、Holstee Manifestoです。

・Apple Steve Jobs The Crazy Ones – YouTube

・The Holstee Manifesto: Lifecycle Video – YouTube

“Here’s to the crazy ones.”で始まるAppleのCMのリンクは
Jobsが語っているものを、ちょうどFacebookで見つけました。

Holstee Manifestoは、だいぶ昔に知ったものでしたが、
移動中に読んでいた『グロースハッカー』に出てきて
再会することになりました。

・『グロースハッカー』
http://amzn.to/1fDS0yI

どちらもシンプルながら力強いメッセージで、多くの人を
動かしているもの。英語でも日本語でも、こういう言葉を
必要なタイミングで使えるようになりたいなと思う日々です。

□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【Stylish Ideaニューズレター】

◆発行:株式会社スタイリッシュ・アイデア
◆Facebookページ:https://www.facebook.com/stylishideainc
◆お問い合わせは support@stylishidea.co.jp まで
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

メールマガジン購読

未来を見据え、未来を創るためのビジネスの見方を学べるコラム「アイデアノート」や最新のセミナー情報などをお届けする「スタイリッシュ・アイデア ニューズレター」にご登録ください。
ページ上部へ戻る