【プロダクトマネジャー・ウェイ】第1回 プロダクトマネジャーのコンセプト

10.21


はじめに

プロダクトマネジャー養成講座」では、まだまだ日本ではなじみが薄いプロダクトマネジャーのコンセプトをお伝えするために「プロダクトマネジャー・ウェイ」という連載を開始します。今回はその第1回目です。

プロダクトマネジャーの定義

株式会社スタイリッシュ・アイデアでは、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスと共同で、この10月より本格的に「プロダクトマネジャー養成講座」を開講している。それに先立ち、まずはプロダクトマネジャーのコンセプトを考えようということになった。はじめにたたき台となるコンセプトを作り、それを元に関連するさまざまなキーワードを出しながら、足したり引いたりしていく作業を何度か行い、最終的に次のような定義とした。

プロダクトマネジャーは、限られたリソースを駆使し、社内外の専門家と連携しながら、製品やサービスを通して自社のビジョンを実現し、ライフサイクルを通じて顧客価値を創出する役割を担うミドルマネジャーです。

ミドルマネジャーとしてのプロダクトマネジャー

プロダクトマネジャーというと、アップルのスティーブ・ジョブズのような強い個性を持った、どちらかというと独善的なマネジャーを想起する人も多いかもしれないが、この「プロダクトマネジャー養成講座」で対象としている層は、この定義にもあるようにミドルマネジャー層である。

ミドルマネジャーというと日本の役職では課長くらいの権限が近いかもしれないが、ここでいう「ミドル」というポジションは、必ずしも組織のライン上のポジションとは一致しない。プロダクトの担当として、関連する社内外の担当者と連携しながら製品開発や市場投入後のさまざまな場面での責任を持つ役割を担う者を指す。

組織内の役割として大きな権限を持つわけではないので、予算や人事権などのリソースの管理という点で自由が効かない場合が多い。そのような中で、自社のビジョンや戦略などを意識しながら、顧客と自社に価値をもたらすことを求められている。

プロダクトマネジメント体系

このような役割を果たすためには、さまざまな知識が必要となる。プロダクトマネジャーのもっとも重要な役割のひとつである新製品開発という点に目を向ければ、顧客の理解やビジネスモデルの開発、そしてマーケティングなどの知識が必要になるということは想像に難くない。

しかし、それだけでは十分ではない。そこで、プロダクトマネジャーが身につけるべき知識の全体像を整理したものが「プロダクトマネジメント体系」である。
プロダクトマネジメント体系
ここでは全体を大きく「計画」「実行」「統合」に分け、それぞれに必要な知識をまとめている。先ほど挙げた顧客開発やビジネスモデル開発などは、「実行」部分に必要な知識として整理している。

しかし、その前の段階が必要である。これまで以上に不確実性が高い時代において、そのような不確実性を正面から見据え、自社に対する影響度を考えながら、開発すべきプロダクトやそのプロダクトを投入する市場などを検討するためにシナリオプランニングを活用する。

また、現在ではライフサイクルを通して単品のプロダクトを売ることだけで済むようなケースはほとんどない。従来から保守などのサポートサービスはどのようなプロダクトにも必要とされていた上、最近ではアップルのiPhoneの例を挙げるまでもなく、プロダクトに付随したサービスの重要性が高まっている。そのような環境では、関連するサービスの開発や実行も含め「プログラム」として統合的に管理する必要がある。

このようにプロダクトや単発のプロジェクトという枠を超え、より大きな視点からとらえた活動全体をマネジメントしていくのがプロダクトマネジャーが遂行するべき役割である。

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